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大学合格おめでとう ~小・中・高校の教育を受けて

暁星国際小、中、高と内部進学した生徒の声を紹介します。

ここで紹介する2名は、いちはやく、大学進学を2012年12月には決定し、2013年3月に卒業する生徒です。

 

暁星国際高等学校 A.H. (上智大学 外国語学部 英語学科 合格(進学予定))

「あなたの高校時代に最も影響を受けた本あるいは先生とは」

私が高校時代に最も影響を受けた先生は暁星国際学園の校長兼理事長でもある田川茂先生である。先生は同時に神父様でもあり、神父様独特の衣装で校内を歩いていらっしゃる。また校舎に出向いて生徒達との交流を忘れない方だ。私は小学5年生の時に暁星国際小学校に転校し、親元を離れ寮生活を始めた。始めは不安で心寂しい時もありましたが、同じ寮の中で生活する田川先生が私の心の支えとなってくれた。友人とトラブルになった時、田川先生が「他人とトラブルになるのは当たり前のことだ。そんな小さなことで落ち込んでいては明るい未来なんてやってこないぞ。」と声をかけてくださり、私は前向きになることができた。暁星国際学園は、独特な教育スタイルを築いている学校である。学校内は、普通科コース、インターナショナルコースに分かれていて、テストを受けて合格すればコース変更することができる。私も中学2年生の時に普通科コースからインターナショナルコースに変更をした生徒の1人である。その大きな決断をするときも田川先生は相談にのってくださり、また「めそめそするな。新しい道ができた時、それがチャンスだと思え。」と背中を押してくださった。このように先生は単なる校長先生ではなく、私にとって親同然の存在なのだ。

私はこの学校の教育方針や質に大変満足していたので高校もそのまま内部進学した。その入学式の時、私は英語で入学の抱負を発表する新入生代表に選ばれた。そのことに感動してくださった田川先生は私に『心の一貫教育』という先生著の本をくださった。最初は軽い気持ちで読んでいたその本は奥が深く、読んでいくうちに私はどんどん心惹かれていった。その本からは、先生が追及し続けてきた英語教育や学校教育への熱意、志し、理念などを知ることができたのだ。

本の中に「お茶やお菓子の仕事」という章がある。「私はよく、みんなで集まった時や、子供を個別に呼んで話をしたいときなどにはお菓子を用意します。“クッキーがあるんだけど、食べないかい。”食べ物でつるというのとは違います。どんな関係でも会って話をするときはお茶やお菓子を自然に置いたりするでしょう。そのことで話がはずんだり、距離が縮まったりするものではないでしょうか。一緒に食べたり飲んだりしているうちに相手も自然に心を開いてくれるというものです。」と先生はおっしゃっている。実際に田川先生は、どんな時も生徒とのコミュニケーションを大切にし、それを重視している。「子供達といろいろな話をし、先生との距離を縮めコミュニケーションを取っていくことは教育をしていく中で大切である。」という考えを持っていらっしゃる先生は今もなお、校内を歩き回り生徒達と触れ合うことを忘れないのだ。また、校長室で田川先生とお茶会をする時もあり、その場で必ず「お菓子食べるかい?」とお聞きになられる。田川先生は校長でもあり理事長でもある。そのような威厳ある方と話すとなると、生徒としては緊張もするし近づきにくく感じるだろう。しかし、ただ「お菓子」という言葉が先生に親近感を与え緊張をほどき、スムーズにまた和やかに会話を進めることができる。その結果、一般的な校長と生徒の関係より親密な関係を築き、生徒との信頼関係を深めていくのだ。私は本当にコミュニケーションを取る事は大切で大事なことだと再認識しその姿勢に心を奪われた。

また、田川先生は本の中で、「机に向かって1人で進める作業的な勉強はこれから学ぼうとしていることの準備や勉強の整理であって、それ自体が勉強ではない。勉強というものは楽しむものだ」とおっしゃっている。田川先生は私に「勉強とはなんだと思う?」と、聞いてきたことがあった。その時私は「なんだろう。勉強はしないといけないものだから。」と答えた。しかし、先生は「勉強は楽しむもの。勉強すれば知識が増える。その知識は将来必ず役立つし、自分の世界を広げてくれる唯一のもの。そして何よりも英語の勉強は世界中の人々とコミュニケーションが取れるようになる重要なことだ。」とおっしゃった。このことを聞いた後、私は英語を勉強するモチベーションが上がり、3度の留学を経験するようになるなど、日本国内だけでなく海外へ向けての視野が広がるようになった。今までは成績のために英語を勉強してきたが「将来外国人とコミュニケーションを取るために勉強をしているんだ」と思えるようになり、ネイティブの先生方に自分から話しかけるように心がけ、「積極的になったね」と言われるようになった。悩み苦しみ迷った時もたくさんあったが、そんな時はいつも校長先生が相談に乗って下さり心の支えとなって下さいました。このように私は田川先生の教育方針に感銘を受け、先生のような教育者になりたいと強く志すようになった。私に大きな第一歩を、そして将来の夢を与えてくれた先生に、私は心から感謝しています。

 

 

 

暁星国際高等学校 M.M(防衛大学校(理工学専攻) 合格(進学予定))

(慶応大学 法学部 政治学科 合格)

「暁星国際学園での12年間」

今から12年前、私は、親に促されるままに暁星国際小学校の入学試験を受験し、暁星国際小学校に入学しました。当時は、近所の友達と同じ学校に通えないことが寂しく、公立小学校に通わせてくれなかった親に不服を唱えたこともありました。しかし、今では、暁星国際小・中・高等学校に通わせてくれた親にとても感謝しています。

暁星国際小学校では、公立小学校では絶対に受けることのできない教育を受けることができました。ネイティブの先生による毎日1時間以上の英語の授業、週3回以上のフランス語の授業。小学生の時に本物の外国語に触れる機会があったためか、私は中・高等学校で英語に困ったことはありませんでした。このような素晴らしい教育環境に恵まれていたにも関わらず、小学生の頃の私は宿題以外に自宅では、全くと言って良いほど勉強をしませんでした。毎日毎日、帰宅後は近所の公園で友達と遊び、夜は習い事(柔道・テニス・習字)に通うか、読書や模型を作っていました。

暁星国際小学校では、非常に友達に恵まれました。クラスメイトは常に私に良い刺激を与えてくれましたが、その中でも特に私に良い影響を与えてくれた出来事が2つありました。1つ目は、小学校1年生の時の出来事です。友人がハリーポッターを読んでいるのを見て私も競争して読みました。これがきっかけで私は本を読み始め、多い時には月に20冊以上読んでいたと思います。今でも読書は大好きで、小説・新書・雑誌など幅広く読んでいます。2つ目は、小学校3年生の時の出来事です。友達に英検3級合格を自慢され、それをきっかけに英検の勉強を始めました。小学校3年生の秋から英検4級の勉強を始め、小学校6年生の時には英検2級を取得しました。英検の勉強は私が小学校時代、唯一自宅で取り組んだ学習でした。

暁星国際中学校に進学した私は野球部に入部しました。相変わらず家での勉強はあまりしませんでした。定期試験の1週間前でも家に帰って勉強せずに学校に残って友達と遊んでいました。

高校進学後は、テニス部に入部しました。さすがに大学受験を意識して、定期試験1週間前からは自宅で勉強をしました。しかしそれ以外の時は、相変わらず自宅ではあまり勉強していませんでした。もちろん、予備校などに通う事もなく、家庭教師の指導を受けたことも一度もありませんでした。しかし、親はそんな私をとがめることなく自由に好きなことをさせてくれました。今まで1度も親から「勉強しなさい」と言われたことはありません。大学受験勉強の最中ですら言われたことはありません。この家庭環境も私にはプラスに作用しました。「勉強しなさい」と言われたことがなかったので、「勉強はさせられるものではなく自分からするもの」と認識するようになったのです。

12年間家では全く勉強をしていなかった私ですが、学校の授業だけは小学校から高校まで一貫して真面目に取組みました。「授業の内容は授業の中だけですべて理解するというのが私のポリシー」と言ってしまえば聞こえは良いですが、実際には家で勉強したくなかっただけです。

そんな私には小学生の頃からの夢がありました。防衛大学校に入学して自衛官になることです。木更津という土地には陸海空自衛隊の基地があり自衛隊を身近に感じていましたし、災害派遣活動などで活躍する自衛官は私にとってはヒーローでした。高校3年生の初夏に、担任の先生と家族と相談し、慶應義塾大学法学部政治学科AO入試(FIT入試 A方式とB方式)と防衛大学校学生推薦採用試験(理工学専攻)を受験することを決定しました。高校3年生の夏休みは、慶應義塾大学のAO入試提出書類作成と防衛大学校の筆記試験対策の勉強をしなければならなかったため、人生で初めて真面目に家で勉強しました。それまで長期休暇に宿題以外の勉強をしたことが無かった私としては、しっかりと勉強したつもりです。先生方による書類作成指導や面接指導のお陰で、慶應大学校法学部政治学科FIT入試 AB両方式と防衛大学校学生推薦採用試験(理工学専攻)のすべての試験に無事に合格することができました。慶應義塾大学のことを調べて行くうちに慶應義塾大学に進学したい気持ちが高まった時期もありましたが、約2ヵ月間私なりにどちらの大学に進学すべきか悩んだ結果、小学校の頃からの夢である防衛大学校へ進学し、自衛官になることを決意しました。

暁星国際学園という素晴らしい環境の中で12年間学習できたことに感謝し、4月からは防衛大学校学生として社会人生活を始めます。