今年度実施している生態学教室の活動の一環で、学園が位置する木更津矢那の動植物を観察してきました。
猛暑の中、本学園の小学生と中学生が集まってくれました。
矢那川水系の周辺にみられる昆虫相と植物相のマッピング
長い時間観察した昆虫は、矢那川にいるハグロトンボとシマアメンボです。
ひらひらと優雅に飛ぶ姿が美しいトンボです。
ハグロトンボは、東京都では絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
昔は、住宅地の近くの用水路などにも生息していました。
しかし、近年、こういったところはコンクリートの蓋で覆われてしまい、現在は見ることも少なくなってしまいました。
そして、ハグロトンボをはじめとするカワトンボの仲間は、流れが穏やかな川の周囲をすみかとしているため、本校のような自然の多い場所でも普段はみることはできません。
シマアメンボは流水域で目にすることの多い昆虫です。
アメンボがいる…と思って、捕ってみると、体の形態がいつもみるナミアメンボとは違うことに気づきます。
矢那川周辺ではこれらの昆虫の個体数が多く、今回、観察に適していました。
また、アブラゼミの羽化やカブトムシをみることができ、魚類ではメダカも見ることができました。
矢那川の上流域の植物相は、木本はエノキやヤナギなど、様々な種が混成していました。
草本は、セイタカアワダチソウとクズが優占していました。
確認できた昆虫や植物から、学園周囲の自然の理解に繋がってくれればと思います。
小中学生が地元の自然を通して共に関わる活動となりました
普段、何気なく見ている自然に目を向けると、色々な発見があったことと思います。
本校を卒業した中学生たちが活動に参加してくれたことは嬉しかったです。
共に活動してくれたことで、育った彼らの姿を、参加した小学生や大人たちが見ることができました。
在校生と卒業生と一緒に活動できることは、教師にとっても嬉しい機会です。また一緒に活動しましょう。