5年生のレギュラーコースとインターナショナルコースの児童が集まった教室に、静かな緊張感が漂います。読み上げられる上の句に、児童たちは息をひそめて耳を澄ませます。そして、下の句を見つけた瞬間に、素早く手が伸びます。札が取られるたびに、歓声や拍手が上がりました。
この日、5年生のレギュラーコースとインターナショナルコースの児童が合同で百人一首を行いました。これは、国語の授業の一環として取り組まれたものです。
本校では、レギュラーコースはもちろん、インターナショナルコースにおいても、国語の授業を通して日本語の力をしっかりと育んでいます。単なる読み書きや語彙の習得にとどまらず、古典に親しむ機会を設け、日本語の奥深さや美しさに触れる学びを大切にしています。今回の百人一首大会も、そうした取り組みの一つとして位置づけられています。
様々な文化的背景を持つ子どもたちが、同じ日本の古典にふれ、共に楽しむことができるのは、多様性に富んだ本校ならではの光景です。勝ち負け以上に、「一緒に楽しむこと」や「言葉にふれること」に価値を見出す、貴重な時間となりました。
暁星国際小学校では、どのコースにおいても国語を大切にし、日本語の表現力や読解力を丁寧に育てています。また、英語やフランス語の学習にも力を入れており、多言語環境の中で、子どもたちはバランスよく言語力を高めています。
今回の百人一首大会は、子どもたちにとって、日本文化に触れながら学び合い、楽しむことができた、かけがえのない時間となりました。
<授業者より>
毎年、レギュラーコースとインターナショナルコースが一緒に百人一首をする機会を設けています。
和歌にふれることで、古くからの日本語の音の美しさや昔の人の物事の捉え方、価値観を知ってほしい…。そう考えるとともに、指導する側としては、コースの違うA組とB組が和気藹々とひとつのことに夢中になれることが、なんとも嬉しいものです。
お手付きをして、身をよじりながら笑っている子もいれば、相手が札を取る圧倒的な速さに苦笑いしてしまう子、読み手の声が聞こえないくらいに友だちのことを応援する子…。見ていてとてもほほえましいです。
今年の5年生は、チームワークを深めた林間学校の後に、百人一首の交流を始めました。ふだん、体育などでも一緒に活動していますが、こういった場でも一緒に活動できると、学年全体の志がさらに一つになると思います。
8ブロックに分かれたリーグ戦、双方のコースから、丁度4名ずつが決勝トーナメントに進みました。どちらのコースから優勝者がでるか、楽しみにしています!




