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6年生が学習旅行に行きました

2月7日から11日までの5日間、6年生が九州へ学習旅行に行きました。
この学習旅行は歴史と自然について自分の目で確かめることが目的です。
旅程をたどりながら、子ども達の感想を綴っていきます。

第1日目
羽田空港から熊本空港まで行き、そこから阿蘇山に移動します。
「阿蘇山は九州中央部に位置し、世界最大のカルデラがある活火山です。
年間500万人もの観光客が訪れます。阿蘇山は放牧でも有名です。
阿蘇山の火口に行きました。防災用の建物や危険を知らせるボードがあるのを見ると、
自然の危険を感じました。200万年~9万年前までの火山活動において出来た阿蘇山。
長い年月をかけて作られた火山を見て、思わず見とれました。また、火山には利用できる
部分があるといいます。たとえば温泉、それに地熱発電。地熱発電では火山の熱でできた
水蒸気でタービンを回して発電します。危険な技術を利用していることに驚きました。」

第2日目
熊本城から水前寺公園、松島港を出発してのイルカウォッチングです。
「熊本城は日本3大名城として、大阪城、名古屋城とともに有名です。この城は
実戦を意識して建立したそうです。城の工夫として、武者返しとよばれる戦にそなえたつくりを
持っています。ろう城対策に井戸やいちょうを作ったり植えたりしたとのこと。熊本城が
その真価を発揮したのが西南戦争。薩軍が包囲したけれど、55日間攻めても落ちません。
昔の人の知恵でも近代化した人にも通用することに感心しました。
熊本は水の都とも呼ばれています。シンボルは水前寺公園です。熊本県は有明海にも面しています。
有明海は干潟でも有名です。干満の差が大きいことでも有名です。なんと1.6m~6mまでなる
そうです。自然の力に驚きました。」

第3日目
雲仙地獄めぐりから始まり、長崎市内観光、軍艦島、日本二十六聖人殉教地と見学します。
「今日はいおうの刺激臭に囲まれながら出発した。雲仙地獄めぐりに行き、長崎中華街に行った。
そこで見たのは、椀、ひしゃく、杯、スプーンなどの磁器、約1万個でつくられた本物みたいな
龍と鳳だった。今にも動き出しそう。これを作った人はすごいと思った。
軍艦島に行った。周囲1.2kmの小さな無人島です。1810年から84年間で1570万トン
の石炭が掘れたそうです。高層ビルを作り、最盛期には5300人の人が住む、世界で一番人口密度
が高くなりました。軍艦島は江戸時代のように身分によって住む場所が決められていました。
そんな島でもテレビはほぼ全世帯が所有しているのでした。
26聖人殉教記念館に行きました。江戸時代にキリスト教が弾圧され、1597年、捕らえられた
26人の信者が殉教しました。1865年には250年間せんぷくしたキリシタンが発見されました。
宗教に対する思いは命を超えるくらい大きいものだと知りました。」

第4日目
長崎原爆資料館、被爆者の講演、平和公園と被爆遺構見学、瑠璃庵でのステンドグラス体験です。
「今日は原爆遺構を訪ねる。資料館で原爆の被害を見る。下平さんのお話を聞きました。被害を
見て、いかなる理由があろうと無差別に殺し、その後遺症で苦しめたりするのはいけない。命の
尊さを常に考えていくことが大切だ。下平さんは「平和は人のいたみをわかること」と言っていた。
自分または自分の仲間だけでなく、相手の気持ちを考えていくことこそ、いまの世界に必要だ。
「命は地球より重い」「どんなにつらくても生きること、これが幸せ」とも言っていた。命を
むやみに捨てない、捨てさせない。全世界の人に伝えてほしい。そして、そのことを今度は自分が伝えたい。」

第5日目(最終日)
吉野ヶ里遺跡から太宰府天満宮にお参りしたあと、飛行機で羽田に戻りました。
「2時間ほどバスにゆられながら、吉野ヶ里遺跡に行った。ここは3世紀頃まで栄えた大環合集落である。
何重にも堀に囲まれている。堀の設計を見ると、坂を滑って掘りに落ちるしかけだ。すべることで恐怖心を
与える考えだと推理した。家の中に入ってみる。「酒造りの家」は暖かい。地下一階になっているからだ。
次に「織物の家」ここはすずしい。倉庫が二階になっていて屋根が薄いからだ。弥生時代の人は、高さを
変えたり屋根をかえたりすることで、温度調節する技術におどろいた。ヒートアイランド現象や異常気象が
問題になっている今、昔の人の知恵を借りることが現代人を救うを思う。」

この5日間、6年生は生きること、平和の大切さ、自然の力、昔の人の知恵、様々なこと体験し自分の目で
見ることで学習しました。